マラッカで見つけた! 紅燃える切り絵の店『Red Handicraft 剪紙人家』と忘れ去られた映画


マレーシアの古都、マラッカ。取材&滞在したCASA DEL RIO, MELAKA(カサ・デル・リオ)のすぐ先にその店がありました。

Red Handicraft 剪紙人家』。文字通り、通る度に窓から見える紅い切り絵に目が奪われ、心惹かれます。そこで最後の夜、ひとり取材に出かけた折、飛び込みで訪ねてみることにしたのです。

ここは切り絵作家のRay Tanさんの店。彼が作った作品やポストカードの他にお土産物やポチ袋などを販売しています。切り絵はいずれも繊細で美しく、マラッカのランドマークや歴史と文化を感じさせるモチーフが散りばめられています。

作品には郷愁すら感じさせてくれる不思議な魅力があります。それは現代のマラッカから、もっと昔へと誘い、この街の物語を見せてくれるような力を持っているのです。



居ても立っても居られなくなり、ぜひ取材させてくださいとお願いすると快く受けてくれました。

【クリックすると写真が拡大されます】

嬉々として私が撮影しているとRayさんは古いアルバムを取り出し、この辺りが今村昌平監督の映画『女衒 ZEGEN』のロケ地であったことを話し始めました。

時は1986年のマラッカ。色褪せた写真の中には少年だったRayさんや主役を演じた緒形拳さんの姿がありました。


タイトルぐらいは知っていましたが私はこの作品を見たことがありません。そして同様に多くの日本人がこの作品を忘れてしまっているはずです。ですがRayさんやこの土地に住み、『女衒 ZEGEN』と関わった人々は今もこうして覚えていてくれて日本を近く感じ、自分たちの街がロケ地だったことに誇りを感じてくれているだと感じ取ることができました。そして緒形さんが亡くなられた大学病院は、私の実家の近所にあったこともあり死去した時のことはよく覚えているので、少しご縁を感じました……。

食事の約束があったので「じっくり見たい」「撮りたい」という気持ちを堪え、後ろ髪引かれながら店をあとに。店頭の紅いランタンを何度も振り返りながら「やっぱり私はまたこの街に帰ってくる」と実感し、その時までに映画を見ておこうと誓った夜でした。

Red Handicraft 剪紙人家
住所:30c, Jalan Hang Kasturi, 75200 Melaka



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