紅に染まる哲学の庭 ワグナー・ナンドールとの出逢い


栃木県益子町のワグナー・ナンドール アートギャラリーへ。ここは年に二回、2ケ月だけ開かれる美術館。この場所も、彫刻家ワグナー・ナンドールのことも実は二日前に知りました。しかも翌日が今年最後の開催日とのことで慌てて午後、出かけました。益子は家からは車で50分ほどのところにあります。

ワグナーはハンガリーに生まれ、ちよ夫人と結ばれ来日、日本に帰化しこの益子にアトリエを構え、アーティスト活動をしたそうです。




紅く染まる哲学の庭。輪を囲むのは、宗教・哲学・法を体現する、老子、釈迦、キリスト、エクナトン、アブラハム。


彫刻の中には老子の姿、「道(タオ)」の紋章が……。昨年から道教に興味を持ち、学んで、今もそのエッセンスを加えた作品に取り組んでいます。ちよ夫人とも逢いでき、貴重なお話を伺いました。彼もまた「老子」をいつもポケットに入れ、過ごしたそうです。






ここには、聖フランシスコ、達磨大師、ガンジー、ハムラビ、ユスティニアヌス、モーゼもおいでです。

「私は文化、宗教などの相違点よりも各々の共通点を探しているのです。共通点を通してしかお互いに近づくことはできないのです」

このワグナーの残した言葉も、まさに私の世界観、宗教観と重なり、ギャラリーで過ごす間、様々な共感とインスピレーションが湧き上がりました。

茶室も素晴らしかった!







アトリエやこの茶室など、ワグナーと夫人が自分たちで作ったそうです。西洋人から見た和ではありますが、だからこそ和の本質があるように思えます。この場所で、頭に浮かんだのは「真実」という言葉でした。



この場所はギャラリーというより、ちょっとパワースポットに近いというか。ワグナーが創作に打ち込み愛した土地であり、今は彼のお墓にもなっています。「聖地」なんでしょうね。そしてお訪ねした11月15日はワグナーのご命日だったとか……。いろんな偶然、いや必然が重なりました。まさに呼ばれましたね。

そして、なんと美しい紅葉でしょう。アトリエスペースのある中庭がまた見事!






関東で、しかも栃木でこれだけ鮮やかな赤にはそう出逢えません。西日本の色に近いですね。沢山撮ったのですが、どの葉も、どの色も、美しく、選べな~い。





という訳で、盛りだくさんでお送りしました(笑)。長い記事でごめんなさい(^-^;

奥のパーキング付近の建物にある未敷蓮華観音像や聖徳太子像も趣がありました。


さほど広い敷地ではないものの、紅葉も盛りで見所、撮影スポットも盛り沢山。2時間みて出かけたものの、見終わらず展示室を見逃しました。残念ながら次の開館は春。ご興味のある方は来年の春秋にお出かけください。山桜の頃も美しいそうです。

また、この「哲学の庭」は中野の哲学堂公園も2009年に設置されています。本年は没後20年記念でイベントを開催。12月9日には中野サンプラザ13階コスモホールでイベントが開催されるそうですよ。

このギャラリーの存在はfacebookのお友だち、カメラマンの乾 剛さんにポストで知りました。おかげで乾さんとも初めてお目にかかれ、同時開催の乾さんの写真展も拝見することができました。乾さん、ありがとうございました!




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