インセンティブのお勉強。近藤チカさんのご案内でウェスティンホテル東京「2018 KOREA MICEセミナー」に出席させて頂きました。
クリスマスデコレーションがクラッシックな内装とマッチしてヨーロッパのホテルみたい。
正直なところ、日韓のセンシティブな状況を鑑みると足の重い「韓国の旅」。しかし「旅」に政治や国境を設けたくないと考え伺いました。前に進まなければなにも変わらない、変えられない。
相変わらず商談会から出席。長年出版界で旅に取り組んで参りましたが極論、取材・記事とは理想論だと思っています。実用性がある旅ばかりでないということです。下手をすると作り手や版元の都合が優先します。そして旅行業界も絵にかいた餅を売り続けるから衰退し続ける。肝心の読者も旅人も育たない。だからこそ、前のめりの入っていかないと糸口さえ掴めません。
セミナーでは主催・韓国観光公社東京支社長、申 相龍さんのご挨拶、野村総合研究所・岡村篤さんのプレゼン。印象的だった日本旅行業協会、権田昌一さんの乾杯の音頭。意気込みは十分伝わりましたが内心「だからどうされるんですか?」と問いたい。韓国は十分に魅力的な国であるのは知っています。成功への具体的な策を改めて伺いたい思いにかられました。
MICEも言わば企業が提案する「ご褒美旅行」でもあるのです。予算があるから、風潮だから取り入れるのではなく、意義と感動を与える体験のひとつであるべきです。行って有意義ならば「また行きたいから頑張ろう」という向上心が生まれるはず。たった数時間、顔を突っ込んだだけで僭越ですが、プレゼンする方も、それを売ろうとするバックグランドも、取り入れようとする側からもなにか漠然とした空気を感じました。これは対象国を問わず、日本の旅行業界が取り組もうとしているインセンティブの現状だと感じます。
お楽しみは懇親会。まずはコース料理に舌鼓。
そして本日のハイライト、ソウルオペラ団の「ザ・リハーサル」の披露。7人の歌声に皆が心震わす瞬間。私も以前はよく韓国にミュージカルを見に出かけました。
でも……。ここまでは近づける。文化交流は日韓の距離を近づけてくれたけど、一歩踏み出すと遠ざかり、迎え入れようとすると突き放されることの繰り返し。隣にあってまるで蜃気楼のような国。取り持つ文化交流、そして旅の先には「信頼」がないと前に進めません。日本海、韓国でいう「東海」を隔てた国境線が取り払われてこそ、信頼し合う隣国となり、旅がもっと楽しくなると感じずにはいられない夜でした。私にできるの旅で感動して頂けるための種まきだけですが改めて取り組んでいきたいと思います。
ひと時でしたがご一緒のテーブルの皆さんには良くして頂きました。ありがとうございました
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