好きな花。
樹木に咲く花もいいですが牡丹や芍薬といった大輪も好きです。この季節ダリアが出回り、お誕生日に頂くことがあって(しかも深紅系)いつのまにか好きになりました。ちなみに一番好きな花は梔子なんですけどね
2年前のゴールデンウイーク、塩原温泉でひとり過ごしました。その岐路から続けざまに普賢菩薩に出逢う日々がありました。その始まりが塩原温泉にある甘露山妙雲寺、牡丹3000株が植えられています。当時、近くで1週間ほどお仕事をしていて偶然知ったお寺でした。
水芭蕉が咲く常楽の滝の上にあるぼたん園に着くと私に微笑みかける視線がありました。それが拈華の釈迦像でした。
仏教語「拈華微笑」とは言葉、文字を使わず心から心へ伝えること。また伝えることができること。「拈華」は花をひねるという意味だそうです。
インドの霊鷲山(グリドラクータ)上で釈尊が黙って華を拈(ひね)ったところ、会座の衆はその意味を理解することができなかったが、迦葉尊者だけがその意味を理解して微笑した。悟りは文字理論によって伝わるものではないという不立文字の意味を示しものであり、釈尊が迦葉尊者にのみ正法を授けたという伝灯の起源となった。この寓話の根拠は、偽経である大梵天王問仏決疑経であるという。
出典:Wikipedia 拈華微笑
まさにこのお庭の世界観を表した言葉です。
そして写真を撮っていると眼下からさらにやさしい眼差しを感じました。ふと見ると脇侍に置かれた美しい普賢菩薩が。
普賢とは普く賢い者という意味で世界にあまねく現れ仏の慈悲と理知を顕して人々を救う賢者だであり、女人成仏を説く法華経に登場することから女性に厚く信仰されているそうです。こんな愛ある微笑は初めてで私の胸には熱いものが湧き上がり「大丈夫ですよ」と聞こえた気がして、手を合わせ「ありがとうございます」と呟いてしまいました。
さらに翌日、アウカナ佛を見に参拝した鹿沼市の清林寺でまたもお美しい普賢菩薩に出逢います。
今振り返っても私はこの直後から取り囲む状況が様々変化し仕事や人への考え方を変え、心の痛みを乗り切ることになるので、拈華微笑の言葉と普賢菩薩との出逢いとタイミングは必然であったと感じています。
■江南山松壽院 清林寺の普賢菩薩
大変美しく、また教えと気づきのある庭です。ぜひ、次回牡丹の季節にお出かけください。
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甘露山妙雲寺
住所:栃木県那須塩原市塩原665
拝観料&ぼたん園入園料:200円から400円(開花状況により異なります)
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