バンヤンツリー ホテルズ&リゾーツ。バンヤンツリー(Banyan Tree )とは菩提樹のことです。その大きく伸びた枝葉が旅人の休息の場となることから、ホテルを訪れる人に安らぎと癒しの時間を提供したいという想いを込めて名付けられました。
そして1994年開業した最初のプロパティが、ここバンヤンツリー・プーケットです。そうしたホスピタリティの象徴としてロビー前に茂っているのが菩提樹。チェックアウトの際、葉っぱの形をした木のプレート、メモリアルリーフに願い事を書くのが習わしです。
私は昨年、3月、そして5月下旬から6月上旬にかけて滞在し、誕生日をこの地で迎えました。流石に2度目に「また戻って来られますように」と書いた時は、正直早くても数年後だろうと思っていました。しかし菩提樹に早々に呼び戻されることに。旅の神様ありがとう 今年春頃には再取材のお話しをいただき、サンクチュアリー・オブ・ウェルビーイング・エクスピアレンスのスタートを待っていたのです。
心持ちというのも勿論あるかと思います。「なんとなく」「そのうち」などとぼんやり思っている時には実現しません。「行く」、そう決意し言葉を発し、動けば大概のことは叶う。残念ながら「縁がない」はあります どんなに精進しても手が届くのに時間のかかる夢もある。だから人生はおもしろい。
どんなに願っても一生叶わない人もいるでしょうし、深い縁を持つ人もいる。その意味付けがなんなのかは、はっきりわかりませんが、真摯に強く、正しい心で願うことだと私は信じています。
そのひとつのコツといえるのが「人」ではないでしょうか。僭越ながら私は常に「人の役に立ちたい」と考えます。そして行動するときに「この人のために」という理由付けが必ずあります。ホテルや旅に関わる仕事の中で、まずは「旅人」のために。そして、様々な機関で私と向き合ってくださる「人」と、その方が愛する「存在」のために最善を尽くすことを生き甲斐とします。己の気持ちは大切ですが常に他人を意識することを重要に考えます。
仏教国タイの取材を続けてきてシミジミと感じるのは「施」の概念、願うことのギブアンドテイクの違い。タイでは成功や開運、輪廻転生を願いためにまず功徳を積み、神仏に寄進します。一方、日本人はすべての神仏は万能で心が広く、1銭も使わなくても自分の(身勝手な)願いを叶えてくれると信じている傾向があります。パワースポットだと聞くと、そこにどなたが祀られているかも知らずにお願いごとばかりを繰り返し幸せがやってくると信じている。そこに便乗する人々が好き勝手な開運法を唱え、今やネットに書かれていることに踊らされるばかりの人が満月に向かってお財布を振る(苦笑)。すべては「自分のため」「自分に関わる人や物事のため」で「施す」ことをしないように見えるのです。
そのせいか世の中には「自分」を重要に考える人もいます。己の欲が優先で他力本願。タダでもらえるものはなんでも欲しい、むしり取りたいと考える方、棚から牡丹餅はおいしいから涎を垂らして歩みよる癖に後ろ足で砂をかけて去るような方々……。「ありがとう」を口先で言うのは簡単です。でも、自ずと心のない様は行動や言葉の端々に出てします。結果、「感謝」のない方には、残念ながらそうそう幸運が巡ってこないような気がします。そして「幸運」=「評価」だと私は考えるのです。
初めてタイを訪れたのが26年前。ここプーケットでした。バンヤンツリー ホテルズ&リゾーツにとって始まりの地であるように、私にとってもタイの始まりの土地。昨年今年と頻繁にそのスタートラインに戻されるのも「初心」を刻まれるようです。時に心が狭くなり、息が苦しくなることもあります。心が折れ、「私だけ……」と打ちひしがれることも少なくありません。でも、バンヤンツリー・プーケットで過ごしていたら不思議と「人のため」という言葉が心の底から気泡のように上がってきました。
気づきのある始まりの地。そしてサンクチュアリー・オブ・ウェルビーイング・エクスピアレンス体験。菩提樹に導かれ、癒され、いま、ここに呼び戻される意味を再確認しています。
今回も渡泰とバンヤンツリー・プーケットの取材に際しまして尽力頂いた皆様、相変わらずあたたかく、明るく迎えて下さったバンヤンツリー・プーケットの皆様に心より感謝し、旅人を感動に誘える写真と文章、情報の配信のために精進いたします。
バンヤンツリー・プーケット
【Banyan Tree Phuket】
住所:33,33/27 Moo 4, Srisoonthorn Road, Cherngtalay, Amphur Talang, Phuket 83110, Thailand
電話番号: +66 (0)76 372 400
予約専用フリーダイヤル:0120-778-187(日本語対応)
E-mail:phuket@banyantree.com
公式URLhttp://www.banyantree.com/en/ap-thailand-phuket-resort
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