タイ・エアアジアXで一路バンコクへ。ドンムアン空港で飛行機を乗り継ぎ、ウドーンターニー県クンパワピー市へ。タレー・ブア・デーン(紅い蓮の海)。そこはまるで明け方に見た夢のように朧気で美しい場所です。
タイエアアジアXで日本を発ってから約30時間。ホテルをチェックアウトし、チャーターした車で湖の畔に辿りついたのは午前5時半をまわった時刻でした。空高く煌々と輝くのは二十一日月から二十二日月に変わりゆく月。
朝は少しずつ闇を蹴散らし、空と湖畔を焦がしながら昇っていきます。6時、船出の時。解き放たれたボートは、エンジン音を放ちながら湖を滑る。太陽は止まることを知らず、空を突き破ってあたりを緋色に染める。影絵のように浮かび上がる蓮の姿……。初めて見る景色でした。
花々が目覚める間際には死がある。
目覚めた後には生がある、そんな感じ。
元旦、斉衡3年(856)年)大己貴命と少彦名命が降臨したと伝えられる神磯で拝した初日の出も神々しく清らかでしたが、ここもまた素晴らしい。魂ごと揺さぶられるほどの感動を頂きました。
夜明け、空が青くなればなるほど視界が広がり、目覚めた花々は紅紫色の波となり静かに感動が押し寄せます。ただただ、感嘆の声とため息しかつけない……。
人はここをこの世とあの世を繋ぐ川のようだと言います。
ボートの先端でふと、思いました。いつか、私という人生の最後が訪れる時、たどり着くのはこんな情景ではないかと。空と湖、蓮しかない世界で、清々しい風に吹かれ、怖れも悔いも忘れて恍惚と佇む……。この心地で彼岸に臨むならば、生の先にある死は恐怖ではないのだと。
いずれにせよ、これは死ぬまでに必ず見るべき風景です。カメラが切り取った長方形の世界観では届けられない、今しか見れないタイがここにあります。
※成田からタイエアアジアXで約7時間でドンムアン空港へ。国内線に乗り継ぎウドーンターニー空港へは1時間5分で到着。タイ東北部、ラオスの国境に近い街、ウドーンターニー県にある湖、ノーンハーン(通称・タレー・ブア・デーン)は12月から2月上旬頃まで蓮(睡蓮)で紅く染まります。
Red Lotus sea(Lake)
Unnamed Rd ตำบล เชียงแหว อำเภอ กุมภวาปี จังหวัด อุดรธานี 41110
日本(成田)からウドーンターニー、タレー・ブア・デーンへの行き方、情報は以下よりどうぞ。
日本からの行き方、現地からのアクセスは↓
おいしいソムタムを食す。
観光スポットのご紹介↓
年に一度の絶景は12月下旬から2月上旬。紅い蓮の海を見にウドーンターニーへ!
協力:タイ・エアアジアX
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