王様に捧げる花。そして今のタイの姿。
昨年10月にご崩御されたプーミポン・アドゥンヤデート前国王。10月26日には王宮前広場に建築中のエリアで火葬が行なわれ、最後のお別れの時を迎えます。儀式は5日間に渡って行なわれ、火葬時に捧げる「ドークマイジャン(紙花)」作りが民衆の手によって現在、行なわれています。
セントラルエンバシーの弔問場。公の機関、デパート他、ご崩御以降、こうした弔問所、記帳所が設けられています
こちらはその火葬場。
6月初旬の滞在時に王宮に参りまして建設中の様子をわずかですが撮影できました。
タイでは白檀の香りを放つ紙で作られた「ドークマイジャン」を故人と一緒に燃やす習慣があるそうで、その香気が死霊を天国へ送ると信じられています。そして「父」へ愛を伝える最後の機会であり、自らの作った花で王様をお送りしたいと多くの人々が参加しています。
その紙花の数は7月31日頃までに100万本とも300万本ともいわれ、マイペースなタイのみなさんは間に合うのか、と一抹の不安がよぎりますが強い王様愛できっと沢山のお花を用意できると思われます(^^ゞ
私もタイの案内人の末席にいるものとして、タイ政府のご加護の感謝、王様のご冥福と感謝をこめて、滞在中このドークマイジャン作りに参加させていただこうと思い、6月2度目のタイにやってきました。ご奉仕で功徳を積ませていただこうと願いました。
お邪魔したのはセントラルプラザ・グランド・ラマ9というデパートの7階。公共の施設や商業施設にはご崩御以降、記帳所が設けられていますが、最近はこのような「紙花ブース」が特設され、全土に広がりつつあります。
「日本からきました。王様にお供えするお花を作らせてください」とお願いすると快く受け入れてくれました。お供えするお花は全7種とのことですがここでは4種を作ることができるようです(タイ語で書かれているので推測です)。
世話役のマダムが丁寧に教えてくださるのですが……。申し訳ございません。わたくし、アートフラワーの経験が少しあることもあり、なめておりました。難しい。
しかも難易度の高いバラのコーナーに座ってしまって。説明書のようなものはなく、あくまでの口伝と見よう見真似。お手伝いにいったものの、要領の悪さで、むしろマダムの手を止めてしまったようで心苦しいばかりでした(^^ゞ
とはいえ、王様の死を悲しみ、痛みを分け合いつつも、まるで婦人会の寄り合いのような和気藹々とした集いでもあり、強いローカル気分を感じることができました。ちなみに英語は一部の方にしか通じませんが奥様方は「ニポン」「ニポン」と声をかけてくださり、歓迎して頂きました。
あまり上手にできませんでしたが私の花も王様のお見送りに添えていただけると嬉しいです。
お花はコサージュのように仕上げ、根元に短いローソクを付けます。
もっと時間に余裕をもってお伺いすれば、幾らか足しになったかと反省中です。
タイにお住まいの方、これから7月末までに行かれる方、参加されてみてはいかがでしょう。会場では支援の寄付もできます。
また、皆さんが喪服で参加されているのでお伺いする際は、喪服までとはいかなくても黒いお召し物がよろしいかと。私は黒いブラウスとスカート、喪章をつけて伺いました。
この記事へのコメントはありません。