伝統療法『ヒロット』で、とことん癒しの旅。それが新しいフィリピンの楽しみ方です。そこでまずはウェルネスリゾート施設『ナーチャー・ウェルネス・ビレッジ』でスパ三昧はいかがでしょう。場所はマニラから約90キロ、“フィリピンの軽井沢”とも称される避暑地、タガイタイ。通年涼しく爽やかな気候で知られ出発前まで当たり前にあった蒸し暑い喧騒のマニラが夢のように思えるほどです。
豊かな自然に囲まれた成功と恋愛成就のパワースポット
フィリピンでは離島や山岳地帯に広がる豊かな自然を活かした”エコツーリズム”に力を注いでいます。Ecological Tourism、それは自然環境の保護、保全に徹した観光行動を意味する造語。ここ『ナーチャー・ウェルネス・ビレッジ』もその草分け的な存在です。
ネズミの侵入を防ぐ高床式の伝統家屋、イフガオ・スパ・スイーツ
深い緑に囲まれたの約5万坪の広大の敷地の中には、かつてルソン島北部に居住したイフガオ族の伝統家屋『イフガオハット』を移築した個性的なコテージ、イフガオ・スパ・スイーツ他、一軒家タイプの宿泊ルーム、室内のスパ施設に加え、屋外のスパ・ガゼボ(東屋)も設けられ風情たっぷり。
ナーチャー・ウェルネス・ビレッジ Nurture Wellness Village
住所:Nurture Wellness Village Pulong Sagingan, Barangay Maitim II West Cavite, Tagaytay, Luzon 4120, Philippines
電話:+63 917 687 8873/+63 918 888 8772
問い合わせ・予約メールアドレス:info@nurture.com.ph
URL:http://www.nurturewellnessvillage.com
イフガオ・スパ・スイーツ PHP 7,900 (繁忙期 PHP 8,690)
デラックス・フォレスト・ビュー・ルーム PHP 7,900 (繁忙期 PHP 8,690)
オーナーは、初回『伝統療法、ヒロットへの誘い』でヒロット入門の手ほどきをしてくださったキャシーさん(Ms.Cathy Turvill)。
2001年のオープン当時は住む人も少なく電気すらなかったこの地にわずか2つのベッドと小さな食堂だけの云わば民宿を作、第一歩を踏み出しました。コルディリェーラの棚田群やイフガオ族で知られるバギオ出身のキャシーさん。便利なマニラ暮らしではなく故郷に似た自然をタガイタイに求めたものの経営は未経験。離婚を経験した後のことで資金もごくわずか。趣味の延長といっていいスタートでした。やがて知り合ったのが化学者であったイギリス人の旦那様、マイケルさん。彼女を支え、励まし、この場所でプロポーズ、ふたりは結ばれました。
一軒家タイプのデラックス・フォレスト・ビュー・ルーム。ロマンティックなデコレーションも人気
一方、この自然に囲まれたロマンティックなビレッジに最初にときめいたのはフィリピンの恋人たちでした。たちまちプロポーズのメッカとなり、今や結婚式も頻繁に行われるリゾート施設に成長。もしかしたらキャシーさんしかり、ここは成功と恋愛運上昇、縁結びのパワースポットかもしれません。
エコツーリズムがもたらした幸せと活気
自社によるオーガニック農園を所有。おいしくフレッシュな野菜、ハーブ、果物を自家栽培しレストランで提供。ラウンジには野菜やオリジナルドレッシングなどを販売するショップもあります。評判を呼び、お食事のためだけに訪れるゲストも少なくなく地域の活性化に役立っています。
ファーマシーサラダ(PHP 210)。自家製バナナチップスのトッピングもフィリピンらしい味わい
『ナーチャー・ウェルネス・ビレッジ』が、タガイタイに呼び込んだエコツーリズムの恩恵は宿泊客の幸せだけではありません。16年前は貧しく、仕事もなかったこのバランガイ(村)で職を得た人々はホテルや農園の従業員やスパのセラピストとなり収入が安定。子どもたちを進学させられる生活水準に変化。中には一軒家を建てたり5世帯のアパートの家主となった方もいるのだとか。
そうした土地の力、人々の幸せの上に成り立っているウェルネスリゾートは清々しく、自然以上に輝くスタッフの瞳とホスピタリティになにより癒されるのです。旅において幸福感に満ちたホテルを選ぶことはとても重要。居心地が悪い、活気がない、そう感じる場所では本質的なリラックスは訪れませんから。
さて、ここでは気軽なスパ&宿泊だけでなく様々なウェルネスプログラムを1泊~4泊で受けられます。ストレス解消、ダイエット、デトックス、アンチエイジングなどのホリスティックメニューがあり、ヨガや瞑想、針、食事療法にスパ、カトリックの司祭によるカウンセリングなどもあります。
火を起こしからバーベキューの調理まですべてルームサービスが準備してくれるお手軽なグランピング
また近頃日本でも人気、準備も片付けもいらない優雅なキャンプ『グランピング』の宿泊プランもあります。ガーデンの専用エリア内でテントの設置や食事の用意をしてくれ手間をかけずにキャンプデビュー。なにより安心な環境で焚火に集い夜空を眺めつつ語らうことができます。休暇で実現したいと思い描くことをほとんど実現できてしまうのが、この『ナーチャー・ウェルネス・ビレッジ』です。光あふれる昼には花々に蝶が舞い、虫の声しか聞こえない静かな夜は、やさしく穏やかな時間を授けてくれます。
次回は私たちの強張った心身を解きほぐしてくれる『ヒロット』をはじめとしたスパのシグネチャーメニューをご案内します。
PHP(フィリピンペソレート):2018年12月12日現在 PHP 1 =2.15円
協力:フィリピン政府観光省/ナーチャー・ウェルネス・ビレッジ /フィリピン航空/以上 順不同
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※本記事は2017年「CheRish」にて連載した記事を連載終了後に移行、改稿したものです。
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