早いもので『角川三賞贈賞式&祝賀会』到来。おめでたい席であり、文壇の忘年会のようなこの催しに今年もお招き頂きました。
角川三賞とは
・山田風太郎賞
・横溝正史ミステリ大賞
・日本ホラー小説大賞
を示し、角川書店(KADOKAWA)を代表する大きな賞です。
今年は以下の受賞となりました。
■山田風太郎賞大賞
池上栄一『ヒストリア』
■横溝正史ミステリ大賞
大賞 受賞作なし
優秀賞 染井為人『悪い夏』
奨励賞 長谷川也 『声も出せずに死んだんだ』
■日本ホラー小説大賞
大賞 受賞作なし
優秀賞 木犀 あこ『奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い 』
優秀賞 山吹静『迷い家(まよいが)』
読者賞 野城 亮『ハラサキ』
本年は山田風太郎賞大賞を除くと、横溝正史ミステリ大賞、日本ホラー小説大賞のふたつは大賞受賞者なし。また、他社の賞でも大賞獲得が少ないそうですが「けっして不作の年ではなかった」とお話していたのが印象的でした。
唯一のプロが山田風太郎賞大賞受賞の池上栄一さん。とてもユニークな方で「気の利いた話しをして欲しいということなので、ボリビアへの郵便の届けたかをお話します」と列席者の多くを凍らせるスピーチを開始。「作家故、それくらいの個性がないと」とか「もしかして、これは計算なんだろうか」とか色々考えた十数分でした(笑)。
でも、お伺いする度に、受賞者のみなさん、サラリーマン、OL、書店員さん……風な、おとなしい印象。昔の作家さんのような威圧感や個性がにじみ出ている方が少ない……。池上さん、そういう意味では奇才を放ってって良かったです(笑)。
各賞について総評された奥泉 光先生、道尾秀介先生、貴志祐介先生のお三方のお話は、物書きとして度々刺さる、励まされる言葉が散りばめられ、とても勉強になり、そして閃きがありました。
式のあとは祝賀会。帝国ホテルお得意のビュッフェは吉兆のおそばと天ぷら、なか田の寿司他、驚くほど毎々味が変わらない……、ものすごい安定感。ちなみに、おそばとてんぷらには山田風太郎賞大賞を受賞した池上栄一さんの故郷、沖縄の食材を使用していました。
大先生方が一同に介するので作家ウォッチングも楽しいイベントです。昨年はバンコク出張で伺えなかったなーとか、もう今年も終わりなのねーとシミジミしつつ、今年は、自分なりに思うところあり「くやしい」「頑張る」の複雑な心中で出席させて頂いたお式でした。
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