「伝統や文化を伝えることは大変でツラいイメージになりがちです。でも私は父から受け継いだこの仕事を通して、とても有意義で楽しいことだと体現していきたいんです」
それは「アジア旅を愛する大人のWebマガジン Voyager」の取材4日目の朝、私の心に刺さった言葉。深水埗の豆腐専門店「公和荳品廠」のレニーこと蘇意霞さんが放った、強さとしなやかさ。
今回は香港の文化を「伝える人」に逢いに出かけました。それは決して簡単でも楽でもない。しかし皆さんの笑顔や仕事に対峙する姿は見惚れるほど輝いています。どんな時でも伝えるという決意と繋げていこうと努力する力があれば大丈夫。必ず後世に残り感動を生むのだと信じさせてくれます。
仕事にも人生にも表方、裏方があり、いつも裏に立って、ひたむきに手仕事をする人、誰かを支える人に私は心が動きます。
そして今、自分に与えられているのは、他の人がこぞって報じる似た情報ではなくて、日本に居てはなかなか出逢えない方々にお話しを聞き、見知らぬ文化、場所があるのを伝えること。その想いは昔以上に強く感じられるようになりました。
また最近になって私がこれまで積み重ねてきた経験と知識、縁がすべて繋がり役に立っているとより実感できています。
それはやはりこうして旅を重ね、土地と人と関わり合ってきたからだと私は自信を持って伝えたいのです。
香港でも良いご縁を授かり、素晴らしい言葉の数々を吸収できました。ありがとうございました。
彼らにまだ出逢ったことのないあなたにも私のカメラの向こうにある情熱が伝わっていますか?
人は一生のうち何度旅に出られるのでしょう。この先あなたはいくつの土地を訪れることができて、そこで何度感動することができるのでしょう。まずは指を折って数えてみてください。世界はとても広くて果てしないものですが、冒険家でさえ一生のうちにすべての国々を巡りきることはできないはずです。そう言われて、ちょっと焦ってしまった方のために「アジア旅を愛する大人のWebマガジン Voyager」を立ち上げました。
なにより旅は財産です。彼の地であなたが紡いだ記憶は誰にも奪われることはありません。一生の宝物になります。どうぞ寸暇を惜しんで旅に出かけてください。
Photo出演/Special Thanks(掲載順)
公和荳品廠 蘇意霞さん
カオルーン シャングリ・ラ 香港 フリップ・デフー総支配人
雄獅樓美術扎 許嘉雄マスター
カオルーン シャングリ・ラ 香港 チャン・ロング・イン エグゼクティブシェフ
レインボー花文字 ジョナサンさん
寶華扎作 紙紮大藝術家 歐陽秉志さん
カオルーン シャングリ・ラ 香港 ウィン・フン エグゼクティブシェフ
ケリーホテル香港 ケン・ユ シェフ エグゼクティブシェフ
カオルーン シャングリ・ラ 香港 パッツィー・チャン コミュニケーションマネージャー
ケリーホテル香港 ジュリアン・グルメロン ペストリーシェフ
ザ・ペニンシュラ香港 ダニエル・ヤン スプリングムーン ティーマスター
カオルーン シャングリ・ラ 香港 エドワード・ワ ロビー アンバサダー
食之劇場 長屋英章 エグゼクティブシェフ
サイノウ ホテルズ ヘーゼル・チャン コミュニケーションマネージャー
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