香港で運気アップ、”最強のわたし”になるために詣でたいスポットをご紹介します。まずは香港といえば風水。日本では占いのイメージが強いですが、そもそも思想であり、主に中華圏で重要視される考え方です。
道教最大の祠、嗇色園黃大仙祠に参拝
道教の陰陽五行説をとり入れたのが風水。大地を流れる「龍脈」に元ずく占いで家やお墓、都市を作る際に場所の吉凶を判断します。風水には「龍」「穴」「砂」「水」の原則があり、この4つの要素を総合的に判断し吉祥の地を発見するために風水師、堪興師、地理師と呼ばれる人々が必要とされました。吉となる場所を選べば家運が栄え、繁栄する、その目的のために用いられた術です。香港という土地や建物にはこの風水を広く用いており、人々は今も重用し生活に取り入れています。
そうしたこの地でまず詣でたいのが嗇色園黃大仙祠。「嗇」は浪費せずに節約せよ、物を大切にせよという意味。「色」は欲を表します。
建物や庭の配置も風水で決められ陰陽五行の配色が凝らされている
御祭神は病気治療と占いの能力を持つという晋代中国の仙人、黄初平。ここは香港最大の道教をお祀りするお宮であり、仏教、儒教も習合しています。黄初平は求めれば必ず願いが叶う「有求必應」を説いたことから嗇色園黃大仙祠は、身分も地位も関係なく、大したお供えをしなくても誰の願いでも叶えてくれることで広く知られています。万人にやさしく、平等とは素晴らしいですね。
竹の棒をお線香で清めてから、願い事を託す。振っているうちに黄初平が一本引いてくれるという
また黄大仙箋と呼ばれるおみくじでも有名。竹の筒の中には100本の竹の棒が入っていて、占いたいことを尋ねながら振り、出た数字でおみくじを引きます。境内の奥には100軒以上の占い師が軒を連ねるエリアがありここで好きな占い師を選び、おみくじの番号を伝えると解説してくれます。日本語の出来る占い師さんもいます。私が占ったところ、よく当たっていて驚きました。ぜひご神託を授かってください。
境内には縁結びの神、月下老人が赤い糸を手に祀られていることでも知られ、恋愛・結婚祈願に訪れる人も後を絶ちません。
嗇色園黃大仙祠
住所:九龍黄大仙竹園村二号
電話:+852 2327 8141
開門・閉門時間;7:00〜17:00
URL:http://www1.siksikyuen.org.hk
香港一のパワースポット、ランタオ島の天壇大仏へ
香港面積最大の島にして、最大のパワースポットと呼ばれるランタオ島(大嶼島)。香港国際空港があるので、みなさん、まずはこの地に舞い降ります。もれなく往復パワーアップできてしまうありがたさ。そしてここには世界最大の野外青銅坐像である天壇大仏が祀られ、香港一の禅寺寶蓮寺があります。大仏は標高520メートルにある昂坪高原、木魚峰の上に安置されており、昂坪360(ゴンピン360)というロープウェイを使って昇るのがおススメです。
昂坪360の乗車料金は、スタンダードタイプが往復HKD $165。床が透明なクリスタルキャビンは往復HKD $256
なんといっても25分間、ランタオ島の絶景を楽しみながらのアクセスが最高です。進行方向の山頂には仏様! ここでしか体感できない感動、瞬間に出逢えます。
香港大嶼山昂平寶蓮禅寺
電話:+852 2985 5248
時間:寶蓮寺10:00~18:00/天壇大仏10:00〜17:30
URL:http://www.plm.org.hk
拝観料:無料 ただし大仏胎内の2階3階は有料で別途入場料。寶蓮寺の精進料理を注文すると入場可能
蓮の花の上に乗った大仏は202枚の銅片で組み立てられており、伝統的な青銅器の芸術と現代の科学技術を融合と称されている
天壇大仏は、世界的な評価を受ける中国航天科技部によるデザインで1989年12月に完成。1993年12月に開眼供養され参拝が可能になったそうです。台座を含めた全長約34メートル、重さは約202トンあります。大仏作りはビルディングを作り上げるのと一緒。場所が場所だけに大仏が強風による影響を受けないように風圧、荷重他、様々な強度をコンピューターで計測、テストを繰り返し作り上げました。信仰心と現代の技術が一体となっています。
そのお膝元の左右三体ずつ安置された慈悲深い表情の六天母像も印象的。お手には花、香、燈、塗、果、樂。六波羅密の佈施、持戒、忍辱、精進、禪定、智慧を意味しています。また『寶蓮寺』では精進料理の食堂もあるなど香港の仏教文化に触れることもできます。
九龍最大の観音廟、紅磡観音廟で金運アップ!
街中の開運スポットもご紹介しましょう。私が滞在したケリーホテル香港のある紅磡の紅磡観音廟は金運アップのご利益で有名です。
九龍最大の観音寺と言われ、その建物は一級建築に指定されている
紅磡観音廟
住所:九龍紅磡差館里
時間:8:00~17:45
1873年に建立され入口はこじんまりとしていますがお力は最強。旧暦の1月26日の観音開庫は、観音様がお金を貸してくれる日とされ、ここでもくじを引く行事が行われます。そこに書かれている金額が手に入るお告げとなることから徹夜組出るほど多くの人を集めます。
子供からお年寄りまで多くの参拝者を集める。線香やお供物は前の通りで販売されている
また旧暦の2月、6月、9月、11月には観音祭が行われる他、お正月、旧正月共に列をなす、人々に愛され、信仰を集める観音様です。薄暗い廟内にはお供えされた渦巻線香の煙が漂い参拝する人が後を絶ちません。なにより地元ならではの濃厚な空気が一番感じられる場所でした。
香港の霊験あらたかでパワー溢れる開運スポットをお送りしました。次回は風水スパをご紹介します。
香港ドルレート:2018年12月28日現在 1HKD=14.10
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※本記事は2017年「CheRish」にて連載した記事を連載終了後に移行、改稿したものです。
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